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白石民夫の皇后区だより-5   

ピナコテカ「天国注射の夜」、タコ、不失者、じゃがたら〜伝説のサックス奏者・白石民夫のNYクイーンズ便り、 新作到着。

1月20日(金)、青山IMMIGRANTS CAFEにて、帰国中ただ1回のライブ公演を行います!     

白石民夫待望の新譜CD、JAPANOISE RECORDSよりリリース準備中。

This is a essay of Tamio Shiraishi , japanoise sax player. He has played with many noise players , for example Tako, Keiji Haino, Jyagatara. He now lives in Qweens ,New york. And he often plays on the street.

He refers to outdoor musical playing experience at "Salt mountain" besides Harlem river, Manhattan. He wil also release new CD album from JAPANOISE RECORDS this autumn.

 

「逃げる」        皇后区(Queens)だより −5    

by 白石民夫

 

 

今回は、あまり音楽とは関係のない話題です。 ある秋晴れの日曜日、と書くとさわやかな感じなのですが、実はあまり気分が優れない日だったのですが、まあ、秋晴れの日曜日の朝、皇后区(クィーンズ)のチャイナタウン、Flushingで朝食です。行けば分かるのですが、クィーンズというよりは、まるで中国なので、皇后区といったほうがぴったりする場所です。このFlushingには頻繁に行っています。主に食事ですが、買い物にもよく行きます。チャイナタウンのパンはアメリカ風ではなく日本のに近いので、夕食だけではなく、朝食もFlushingに行ったりしているのです。

ところで、日本の100円ショップがアメリカにもあるのはご存知でしょうか?1ドルショップとなっているのですが、商品は日本でのものと同じです、つまり日本語で表示されている商品です。最初のころは、「この畳、焦がしたの、だあれ」などという畳の補修用品などもあって、アメリカで、いったい誰が買うの?と、唖然としたものです。まあ最近はそんなに驚くようなものはなくなっていますが、とにかく半分くらいの商品は、日本語だけしか書かれていません。というような日本の100円ショップが、実は、Flushingには5軒以上あるのです。多分、あまりの過当競争で、すぐになくなってしまうと思うのですが。で、朝食の後、その一軒の前を通ると、なにやら無料で配っています。私は素通りして受け取らなかったのですが、少し先で、歩いていた黒人のおばさんが、声をかけてきました。手に先ほどの店で配っていたものを持っています。要するに、もらったけれど「これは何?」なのです。日本語しか書いてないのです。「ポッキー」のようなチョコレートで、赤と白のものなのです。色が違うので、すぐにはチョコレートだとはわからないのです。「チョコレートだよ」と教えたのですが、彼女は食べたかなあ?

で、しばらくして、帰ろうかと歩いていると、今度は黒人の若いアンちゃんが声をかけてきました。今度は、さっきと違います。「金をくれ」なのです。人通りも多いし、秋晴れのいい天気の朝11時ころなのです。高校生くらいかな?あまり怖くはない印象なので、無視して、素通りしました。ところが、ついて来るのです。で、横で歩きながら、時々、足で地面をバンとたたいています。威嚇しているつもりなのでしょうか?こちらは、とにかく逃げるに限る、ということで、すっと、秋の日差しで明るく広々としたほうに道を渡ってしまいました。さすがにそこまでは追いかけて来ません。さわやかな青空なのに「何だあいつは!」でした。

この日は、これ以降、目ぼしいことはありません。あ、夕方、吉野家の牛丼を食ったか。今のところ日本では食べられないのかな?マンハッタンの吉野家の牛丼は、何事もなく営業しています。

 

で、次の週末です。この日は、午前中マンハッタンに行って、帰りの電車に乗って、で、かなり混雑している地下鉄の乗り換えの駅でのことです。電車が入ってきました、でも私の乗る方向ではないので、ぼんやりホームのベンチに座っていると、いきなり、煙がもうもうと、電車から湧き出ているではありませんか。地下鉄の駅の構内ですから、びっくりして、すぐに階段のほうに逃げて行きました。実は、そこまでしか見ていないのです。煙は、一時的だったかもしれません。でも、かなり混雑した地下鉄のホームです。その電車がすぐにそのまま運転を続けるとは思えないし、何よりパニックになったら困ります。周りの人もそんな感じだったのでしょうか、走っている人はいないのですが、エスカレータでさっさと、でも、皆、後ろを振り返りながらホームから、出て行きました。外に出てしまうと、つまり安全な場所にいると、野次馬になってしまうのですが、実はもう何もわかりません。待っていても、その後どうなったかなどという情報は、全く期待できません。駅の切符売り場の係員は、そんなことがおきている事すら知りません。ということで、野次馬はあきらめて、別の地下鉄のルートがあるので、そこの駅まで歩って、そこから帰るしかありません。

さて、この日は、夜7時ころから練習です。今日は、高速道路で15分くらいのところにある、ラガーディア空港の近くの海沿いの公園です。でも、車が渋滞していて、なかなかたどり着けません。何か、燃えているような臭いもします。火事なのかな?でも、夜なので、何もわかりません。わからないうちに、渋滞の場所も通り過ぎてしまいました。わからんけれど、とにかく公園に着いたので練習です。海と高速道路の間の細長い公園で、小さいのですが、海に面しているので、気分は良い所です。飛行機がすぐ前を下りてゆく日もあります。今夜は風向きの関係で、飛行機は遠くのほうを通っているようです。そして実は、夜は少し怖い。入り口のあたりは、街灯が殆ど壊れていて、三分の一くらいしか明かりがついてない。夜なので分からないけれど、水の汚い、都会の海です。殆ど人はいないのですが、何故か、アベックが一組いて、残念、彼らに先を越されて、練習にいい場所をとられてしまいました。それに海沿いというのは、何も反響がない場所なので、演奏にはきついのです。この日は、特に調子が悪くて、10分くらいでもういやになって、「あー、もうヤメタ」と、これだけ準備をしながら、あっさりヤメヤメです。そそくさと帰ってしまいました。 2005・11・12

                                

  (写真=白石民夫(右)with たかはし路子)

                                                                               

                                                                     (2006・1・1UP)

クイーンズ便り−4

クイーンズ便り-3

米国反戦デモ報告

クイーンズ便り-2

クイーンズ便り-1

 

吉祥寺ライブ報告

2年8月新宿路上ライブ

 

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白石民夫・新作CD、japanoise.redordsよりリリース

ピナコテカ「愛欲人民十時劇場」、灰野敬二「不失者」最初期メンバー、タコとの共演、じゃがたらとのアクト〜アンダーグラウンドシーンの先頭を走ってきた奇才・白石民夫。                                                                     

最新作は、japanoise.recordsよりリリース予定。                                                        ベルリン、マンハッタンのチャイナタウン、新宿西口カリオン橋での「路上ライブ」音源の集大成!                         これを聞かずして路上ライブは語れない。